
名古屋を拠点に活動するJagga Skywalkerが4月20日に初のフルアルバム「WordWrap」をリリースする。
他の追随を許さない独自のワードセンスを武器に、UK Drillを踏襲した楽曲で勝負する彼に今回のアルバムについてインタビューを行った。
Jagga Skywalker
INTERVIEWER
竹山 陽介 (STAY DUDE COLLECTIVE)
早速ですが、ラップを始めた時期やきっかけを教えてください。

久々に地元の友達の家に遊びに行った時が始まりで、当時は「高校生ラップ選手権」や「リンカーン」の再放送での練マザファッカーさんやAK-69さんが流行ってて、そのタイミングで家に上がったら友達皆が部屋に居て…6〜7くらいは居たかな?部屋に入った瞬間フリースタイルバトルを仕掛けられて、それは酷くてただただ言い合うだけみたいなもので…笑
その中で自分は何も言い返す事や喋る事も出来ず黙っているだけでした。笑
それが自分の中で悔しくて、そこからですね!
バトルが原風景とのことで、あなたは現在でも主に名古屋市内…とりわけ納屋橋RUSHでのMCバトルに参加されている印象です。
いつ頃からバトルのイベントに参加されたのかと、音源制作とバトル参加はどちらが先だったのでしょうか。

昔は毎月というほどのペースで参加していました。笑
音源を作りたくても、知識や経験も無いとLyricも書けないと思ったのでFreestyleをずっとしてましたし、バトルで色々な経験をしました。
そして昔1度優勝した際に「ここがキッカケだ」と自分で思い強く音源に力を入れ始めましたね。
音源制作からの楽曲スタイルについて質問します。
2023年初頭のEP「ALL J」は、2021年作の「Evaporating Water」( Chritha氏との合作EP)やSG「It’s On You」との約一年間でフロウや歌唱法のバリエーションがより幅広くなりました。
これは1年の間に歌唱スキルが上がったことも理由だと思いますが、よりUK DRILLのフロウに近づいた印象があります。
音源制作を始めた当初よりDrillを意識されていたのでしょうか。
また、今のJ&Sの楽曲スタイルに影響を与えたアーティストがいれば教えてください。

Soundcloudから聴いてもらうと分かるのですが、自分でのHip Hopの根底にはTrapが強くあります。
だからといって全曲Trap系でまとめて制作することは(ブランディング的にも)自分には出来なくて、自分のその時のマインド、喜怒哀楽によってジャンルは分けて制作してます。自分も人間なので 笑
なので「ALL J」では全ジャンル俺は乗せれてかませれるって意味合いで、あえて自分のスタイルとは別の形を表した感じですね…まとまりはあまりないと自分で思ってますが 笑
その中でも当初はKiLLaと言う東京のクルーにくらってしまって、「俺もこーゆー風になりたいな」と思いTrapをやり始めましたね。
今はDrillやTrapなどをメインなのは間違いないのですが、そもそも周りでラップが上手いと思った人はそれほど昔よりは感じなくなりましたね。
日本語で同じようなトラックに同じような言い回しがDrillやTrapに強く感じてしまい、今自分で固まったスタイルが2024年の10/1にYouTubeに上げたスタイルです。
ひたすらRapをしていく、その中に海外っぽい言い回しや表現の仕方を上手く入れるように制作してますね。
強いて言うならほんとに全部です。
今のスタイルはディグりまくって噛み砕いてって感じです。
ありがとうございます。
自身のスタイルを確立した楽曲「X」や、昨年公開された「Hokey Pokey」を含む自身初のフルアルバムがいよいよリリースされます。
妥協が一切ない、細部まで非常に練り込まれた楽曲を連ねていて自主リリースの1stフルとは思えない仕上がりで驚きました。
アルバムの構想や楽曲制作に取り掛かったのはいつ頃からでしょうか。

「X」は1年前以上の楽曲。その方の楽曲も2年〜4年前の楽曲での構成となります。 中には今年中のも2、3曲ありますね。
伝えたい事などの自分の中での形は既に出来ていたのでそれを形にしたのですが、少しその時のScene的に流行ってはいなかったので時期を待っていて、今ようやくと言った所ですかね?
正直このアルバムも「実はまだ早いのではないかな」と感じてもいますが、理解というか読み取っていただけると楽しめるLyricにはなっているので!
仰るようにリリック面ではストリートに対しての現状や問題定義を謳いつつ、俺は一歩も二歩も先を行っている。 という姿勢が一貫して感じ取れる作品となっています。
基本「リアルであること」が、根底にあると思うのですが、リリックを書く際に意識している事やどの楽曲においてもブレない芯などがありましたら教えてください。

Lyricに関しては人と被らない言葉。
アングラな内容もいかにバレずにLyricに落とし込めるか、そしてどれだけ上手な言い回しが出来るかを強く拘っていますね。
仰るように、各楽曲においてリリックの細かい単語や言い回しのチョイスにはJ&S氏の強い拘りが感じ取れます。
ちなみにアルバムタイトルの「WordWrap」はワードソフトやweb業界では改行などを意味する言葉かと思うのですが、どのような意味を込めていらっしゃるのでしょうか。

タイトルに関しては一人一人皆さん達の自由に捉えてもらっても大丈夫です。
アルバム全てを通してなぜこのタイトルにしたのか、このタイトルも色々な意味が掛けられてると思って頂いた方がこちらとしては嬉しいですね。 そう言った作品です。
僕の中ではしっかりとした答えも有りますが、強いて言うならば自分達で考え理解し読み取って頂きたいですね。
つい私が観た先日のJ&S氏のライブでも「タイトルや楽曲すべてにダブルミーニング、さらに言えばトリプルミーニングをかけているものもある」と仰っていたのを思い出しました。
私も本インタビュー後に改めて自分なりにかみ砕いて、J&S氏にぶつけたく思います。
本作リリースの時期で2025年も初夏に差し掛かると思うのですが、本作リリース後のビジョンや目標がありましたら教えてください。

今年は名古屋のラッパー、OWGとのEP、そして 8月にはチェコ共和国のProduceとのアルバムが出る予定です。
最後に、アルバムを聴いて本インタビューを読んでくださる方にメッセージがありましたらお願いいたします。

是非Liveに足を運んで見に来て欲しいですね。音源では出せない生の声やVibes雰囲気全てを知って頂きたいです。
アルバムの内容は少し難しいですが、一つ一つ単語などを検索したりして知識を付けて欲しいと考えてます。
そしてラップとは何かを自分達なりに考えて、プレイヤーじゃない『ただのリスナー”だから”』ではなく、リスナーのレベルを少しでも上げれたらなと考えてます。
是非楽しくイメージを膨らませて聴いてみて欲しいです!!

